16, 暗黒の数年間U

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この数年間は、もう ただ、生きていいるだけの日々

激しい痛みが来るたび訪れる死への恐怖は、ほんとうにただ、怖い

この 怖い の一言です。

思考回路も なにもうまく働かなくなり ただ、毎日出来ることをやっとして

家で痛みと戦うだけの日々でした。

入院中 朝まで元気だった患者さんが夜には、もう亡くなられたり

この間まで、元気に話していた方が、数日前からは、毎晩苦しみにあえぐ声を聞き、

何も出来ない自分は、ただ、耳をふさぎたい思いで、ただ、

この場所から逃げ出したい思いで・・

自分がすごくずるい人間だと思い知らされました。

人が元気に暮らすことは、本当は、奇跡なんじゃないかと思うようになっていました。

死は、本当にすぐ近くにある。

今、 自分は、その距離が本当に近い・・

 

患者さんが亡くなった後のご家族の姿も見てきている

そう言う思いを 自分の家族にもさせてしまうかもしれない・・

手術をしてもその後、脳梗塞をおこし、寝たきりになる方もいる

もしかしたら、私は、ますます、お荷物になり

みんなの笑顔をうばうんだ・・

 

この恐怖は、自分をどんどん追いつめていきました。

 

もう子供の笑顔を 作ってあげたい と そういう努力をしようとする力も尽きてしまいました。

 

そして、これが、手術前に行う最後の治療となりました。

体から血液を採りだし炎症の元になる白血球を取り除きまた体にもどす治療です。

本来、白血球は、体内に入ってきた体の害になる敵と戦う役目をもっていますが、

私の場合 この白血球が、自分の体を攻撃するようになってしまっているのです。

 

この治療にかけたい

 

その想いが、私の心に少しの希望をくれました。

 

====== 続く =====

 

※これは、あくまで個人の記録です。病気の症状は、個人差が大きく、
同病の方であっても参考になるとは、限りません。
医療の専門家では、無いので、病気の正しい情報が欲しいときは、
医療のサイトなどで、検索して調べて下さい。
また同病の方、ストマなどのこと、私の経験で解る範囲のことは、
相談に乗りますので、メールして下さいね。

 

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大腸摘出手術 3期中 1期の記録「断腸の想い」は、こちら

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