・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お参りがすむと 次女が、いちご飴を買った。 長女のお土産用にりんご飴も一つ。
そして 「チョコバナナも買ってくる」 と その2つを私に持たせ 次女は、走って行った
しばらくすると 戻ってきた娘 チョコバナナを2本持っている
聞けば、くじが当たって3本になったそうだが、そうもいらないので、2本だけもらったという
そうかそうか と うなずき ふと周りを見回して 夫のお土産も と思った私は、
「お父さんの好きなイカ焼を 買ってきて」と娘に頼んだ。
すると彼女は、 「わかった」 と言って チョコバナナ2本も 私に渡し 走り去った
ちょ ちょっと まって・・・という間もなく 両手が 食べ物で 完全にふさがれた私・・
しかも とっさに渡されたチョコバナナを持つため 鞄を なぜか つい足の間で挟んでしまった。
気づけば、
おごそかな神社の鳥居前
この立派な体格のおばさんは、りんご飴 1個と いちご飴 1個 それに チョコバナナ2本を持ち
さらに 足の間に鞄を挟み仁王立ちしている ・・・・
その姿を 見た側の感想を想像するのは、怖すぎる
この状況は、きついなぁ〜〜
と 思う間もなく
あ・・・いちごあめ 周りの飴が溶けだし服におちるっ〜〜〜〜!!!!
とっさに、イチゴ一個を口でかじり その溶けた液体が、服に着く瞬間を防いだ私
間に合った〜 と思った次の瞬間
その衝撃で チョコバナナがっ!! 崩れ落ちる〜〜〜〜〜
そして さらにそれを防ぐべく 私は、またも 口でそれをキャッチ!!
見事成功!!!
ふと 周りの視線がこちらにあることに気づく
あ〜〜〜〜〜〜〜 なんてことだ
このめでたい日 神社の正面玄関ともいえる鳥居前 大勢の参拝客がどんどんやってくる中
この立派な体格のおばさんは、りんご飴 1個と いちご飴 1個 それに チョコバナナ2本を持ち
足の間には、鞄をはさみ 仁王立ちし しかも すごい勢いで
いちご飴を口に入れたと思ったら それを飲み込みもしないうちに チョコバナナを口にほおばろうとしている
これでは、誰が見ても 『 世界でも類を見ぬ 食意地の張った変態巨漢おばさん 』 に見えているはずだ
ちがう ちがうんですぅ〜〜〜〜 これには、深い訳があるんですぅ〜〜〜〜
と心で叫びながら その場を去りたい私であったが あと少しでも動けは、
今度は、もうひとつのチョコバナナが崩れ落ちそうな事態になっていたため このきつい状態を
「私は、今 誰にも見えていません。誰にも見えていないんだ」 と思い込むようにして娘を待った
しばらくして戻った娘は、真顔で
「おかあさん・・ そんなに食べたくなっちゃったの?」 と 心配そうに言った
そうだよね
きっと あの日あの時間 あの鳥居をくぐって来た多くの人が
それと同じ感想を持っていただろうね・・・・
つづく
あなたのお家にもこんなドタバタありませんか? |