悩める10代

 

ある日 中2の娘が、私に相談を持ちかけて来た。

内容は、一ヶ月前に行った スキー教室の時の事である。

 

 普段タイツをはかない娘に

少し大きめだが、私のタイツを貸すことになった

それを 現地のホテルではいて見たところ

そりゃ 胴回りは、誰と戦っても負けそうにない私のおかげで

タイツのど真ん中が、

ぽっこりとしていたそうだ。

 

はじめは、本人もあまりの 不格好さに あせったらしいが、

その姿を見た友人達にタイツマンとあだ名をつけられ、

思いっきり 笑いをとり

なんだかそれはそれで いい気分になったそうだ。

(娘・・・ヒーローにでもなったつもりか・・・)

呼ばれるたび タイツマンは、ハーイ と返事をし、

必死で、皆様の期待に答えたそうな・・・・・

・・・・・

「でもさ・・・ね お母さん それってさ・・・・・

私が主役っていうわけじゃなくて 主役はタイツだよね?」

「は???」(私)

「わたしとタイツとでは、タイツが、勝ってる訳だよね?」

と聞き。

そして

「じゃ 私の価値は、どうなんだろう・・・・」

と言うのである。

 

思春期 自分の価値について悩むお年頃  

・・・・・・・

「で   でも 相手がタイツって言うのは、どうでしょうか・・・・・・・」

 

と私が言うと

娘は、キッパリと言いきった。

「だってさ それって 私が タイツマン じゃなくてもいいんだよ。

誰がはいても・・・

あのタイツさえはけば タイツマンになんだよ

 

むしろ おかあさんが はいてみんなの前に出ていった方が

はるかに うけるし おもしろい ってことなんだよ。」

 

はっっっっっ?

な 何をおっしゃる お嬢さん

 

その土俵に私もかり出されるのですか・・・?

 

※※※

 

しかし それは、 妙に納得のいく例えであった

 それを 想像しつつ つい なるほどね・・・・

とうなずいてしまったのであった。

 

母(みっく)のタイツまん姿・・・・・

 

 

 後日談

 これを私の母(子供の祖母)に話したところ

「 でも このタイツ 」

「あなたが着たら、ぽっこりしないで、ぱっつんぱっつんになるんでしょ?」

と さりげなく言われ 

「あっそうでした。」

と これまた あっさり うなずく 私 であった。

 

(マイ マザー あなたの興味は、そっちでしたか・・・)

 

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